PEOPLE

昨年、東京・世田谷から神奈川・相模原に生活拠点をまるっと移す人生の転機を迎えた。
そんな物理的変化は、プロップスタイリストとしてイベント空間やファッション撮影の現場を中心に活動を続けていた飛鳥さんの価値観に大きな影響を与えたようで……。

20代の頃、衝撃を受けたご夫婦に出会いました。当時そのご夫婦は、渋谷で古着屋を営まれていて都心と神奈川とシアトルに家をお持ちで。私が思い描く魅惑的で理想的な暮らしをされていたんです。
神奈川のお宅にもお邪魔したことがあるのですが、アメリカやメキシコから資材を直輸入してそっくり現地の暮らしを再現されているのが本当に格好良くて、いつか私もそんな風に“好き”を体現したいと思ったものでした。
時が流れ日常の忙しさにかまけて、理想を追いかけることを忘れていたのですが、去年、生活拠点を移したことで蓋をしていた思いがふつふつと込み上げてきたのです。
「やっぱりしたいことを追いかけてイキイキと暮らしたい」。
もちろんプロップスタイリングは楽しいし続けたいと思っています。
ただ自分の奥底にある「やりたい」ことも一つづつ実現していこう、と改めて気づくことができたんです。

相模原に引っ越して一年程が経ちましたが、家も庭も地下室もまだまだ未完成で、遊びに来てくれる友人たちと一緒に少しづつアップデートしているところです。
◯◯風というニュアンスで表現をしたくないので、できうる限り本場の資材を輸入してアメリカン/メキシカン/エスニックのヴィンテージな世界観をリアルな家で表現していきたいと思っています。
ゆくゆくはハウススタジオとして使えるようにして管理人にもなりたいな、と。スローライフとか隠居したい、とは違うんですよ笑。一昨日も昨日も幸せだったから、明日も明後日もきっと幸せなはず、それなら今の暮らしを基盤にもっと好きなことをしよう!! と益々思いが盛り上がってきた感じです。
「天気がいいから外壁にペンキを塗ったりマクラメを編もう、余った布でカーテンも作ろうかな」とワクワクしながら手を動かしていたい、それが本望です。
これからまた心境の変化があるかもしれません。
その時はその時で。少しでも穏やかにより楽しく、前向きに暮らしたいと思っています。